2019年2月「尾道新聞」創刊へ

この度、(株)尾道新聞社を12月13日に立ち上げることになり、日刊紙としての「尾道新聞」の刊行を、来年2月1日に予定しています。刊行前の1月12日にはモデル新聞を創り、尾道市内全世帯に配布させていただき、幅広く購読の希望予約をいただける様取り組んで参ります。
この「尾道新聞」は、全く新しい新聞とご理解ください。

来年は平成最後の年であり、新しい元号が誕生します。来年の尾道は、尾道港開港850年、しまなみ海道開通20周年の節目にあたります。その上、尾道駅舎、尾道市庁舎の完成もあり、大いなる飛躍が期待される年となります。そこにおいて、新しい地域コミュニティ紙がスタートを切るには、誠にふさわしい年と理解しています。

「尾道新聞」の対象とするエリアは、その名の通り、御調から旧尾道、向島、因島、瀬戸田までのオール尾道とします。「尾道市民に親しまれ、愛される新聞に」をモットーとして、尾道の日々の出来事や記事・事件をきめ細かく、丁寧に分かりやすく伝えていくことを基本とします。
また、政治や経済、文化、芸術、社会など各分野で市民のニーズにしっかりと応えていき、出来ることなら、物事の実相や本質までを掘り下げていける紙面作りに邁進したいと思っています。紙面を通して頑張っておられる人たちを応援し、さらに人や団体・地域との連携や絆を大切にし、まちの活性化や、より良いまちづくりに貢献して参ります。

尾道の新聞の歴史は古く、尾道の第三期黄金時代、すなわち、鉄道が開通したり、商業会議所が開設されたり、市制が敷かれたりした明治中期に、「山陽日報」、「西備(せいび)新聞」など、数々のローカル紙が産声を上げています。
尾道の地域コミュニティ紙はその後、統合や合併を繰り返しながら、戦時中の一時期を除き脈々と生き続け、尾道の文化的シンボルとして定着したのであります。
昭和50年代には「山陽日日新聞」、「三都新聞」、「瀬戸内海タイムズ」、「大朝(だいちょう)日日新聞」と日刊紙が4紙もあり、全国の地方都市で日刊紙が4紙もあったのは尾道市だけで、これは世界的にも見られないことでした。

しかし尾道の風土に根ざし、培われた地域コミュニティ紙も、昭和の末期から平成の終わりにかけて残念ながら姿を消すことになりました。
姿を消した今、多くの市民や多くの団体組織から、尾道には地域コミュニティ紙が必要との声が多く寄せられています。その上、来年の尾道は、冒頭述べた通り、開港850年等の大きな節目の年であり、850年を起点に尾道の次なる繁栄に向けた将来創りをしなければいけない年と考えており、尾道市民にとっては意義ある一年にしなければなりません。

そんな考えから、歴史と伝統ある地域コミュニティ紙の灯りを守り、新しい時代にマッチした新しいローカル紙「尾道新聞」を立ち上げようと、尾道の経済団体の長が集い、我々の行動は地方創生を力強く支援することにも繋がるのではないかと考え、ここに「尾道新聞」を設立致しました。

出来るだけ早く設立したいとの思いと勢いで瞬時に立ち上げたものの、「尾道新聞」にとっては全くのゼロからスタートであります。その上、新聞経営は大変厳しいと聞かされています。そんな中でも設立に至った我々の心意気と決断を、尾道の多くの団体組織、市民の方々にご理解いただき、応援をお願い出来ればと思っております。

新会社の継続と安定には、地域コミュニティ紙をご愛読いただく読者のご支援、購読部数の確保と広告支援を必要とし、皆様の力強いご支援によってはじめて成り立つものです。我々も社会的価値の優先と公平の理念を堅持しながら、当然幅広い人たちに読んでいただける魅力的な紙面になる様、全力で精進して参るつもりです。
地域で支え合える「尾道新聞」創りに、本日、お集まりのマスコミの皆様にも力強いご支援、ご協力を賜ります様、何卒宜しくお願い申し上げます。